少年敗走記

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人質と「生キテ虜囚ノ辱メヲ受ケズ」

ずーっと昔の話をします。

といっても数百年さかのぼるわけではありません。

 

最近すっかり聞かなくなりましたが、ISを覚えていますか?たびたび世界各国の人を人質にとり、身代金を要求していたあの組織(国?)です。

ある時、日本人が捕まったことがありましたね。何人かいますが、僕に強い記憶を残したのは後藤さんです。

なぜか?

ネットで「国に迷惑をかけるな、自決しろ」という意見を見かけたからです。

これを見た時、パッと思い浮かんだのが「生きて虜囚の辱めを受けず」です。

 

太平洋戦争時、日本人は捕虜になる前に死んでしまう、捕虜になっても死んでしまうという現象が兵隊にも民間人にも起きました。

その理由はもっともらしいのが「生きて虜囚の辱めを受けず」という思想が国民全体に広がっていたため、というものですが僕はそれだけではないと思います。

 

人間は、というか生き物は命に執着するものですからいくらそんな教育(洗脳)をされていたとしてそれだけで多くの人(特に兵士としての教育を受けていない民間人)が命を捨てるものでしょうか。特攻隊だって大君のため、だけではなく家族のためにと飛び立った人も多かったと聞きます。

真実は、「生きて虜囚の辱めを受けずの思想がみんなに広まっているのに自分だけ生き残ったら家族がいじめられるかもしれない」ではなかったでしょうか。

確かに女性であれば暴行されるかもしれないという恐怖もあったでしょう。そこに生き残ったら家族がいじめられるという恐怖が重なって死を選んだのではないでしょうか。

 

この「生き残ったら、生きて帰ったら家族がいじめられるかも」という恐怖は現代でも生きています。

人質となった後藤さんがそう思ったかどうかはわかりません。でもネットで身代金は「国民の税金を使うな、迷惑だ。」とか「自分で払え。」などと言っている連中はもし後藤さんが生きて帰ってきたらいじめる気マンマンだったでしょうね。人質となった人は顔も名前の全世界に知られてますから。

これも以前安楽死の件で述べた通りスパイト行動にあたるのではないでしょうか。

「みんなの命を踏み台にお前だけ死なないのはずるい」が「みんなの金を使ってお前が助かるのはおかしい。みんなに迷惑だ。」になったのです。

命→金に変わっただけです。

 

前にツイッターでたしか「うちの祖父は赤紙が来たけど逃げて助かった」と発言した人が「みんなお国のために戦って死んだのにお前の祖父は卑怯だ」とバッシングされてましたね。

これも「みんなの命を踏み台にお前の祖父は生き残って恥を知れ!」ってことでしょ。やっぱりスパイト行動ですな。